こんにちは。Sakaseruスタッフです。
皆さまは、インターネットでお花を購入されたことはありますか?

ネット通販は、どんな人がどんなものを、どんな風に送っているのかが見えづらいお買い物ですよね。生ものである生花を、大切なお取引先さまやご友人さまにお届けする場合は特に「ちゃんとしたものが届くのか」ご不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

Sakaseruでは、そんな方に少しでも安心していただけるよう、どのように花が仕入れ・制作され、そしてお届けされるのかを、実際のオーダーに密着しレポートいたしました。

長くなりますが、ご覧いただけましたら幸いです。



目次



1. まずはデザイナーを選んでオーダー



密着レポをさせていただくお客様は、東京都文京区にある「日本料理 越川」。越川ご夫妻が高級会席料理を提供する日本料理店です。
今月、3周年を迎えるにあたり、周年パーティーに添えるお花を先日オーダーいただきました。



越川ご夫妻



日本料理店と言われると和風な外観と内装を連想しますが、日本料理越川は可愛らしいプロヴァンス風の佇まい。本格会席料理にかしこまりすぎず、家庭的で暖かな雰囲気の店内です。
そのためお花のイメージも、和を基本にしつつも華やかさと可愛らしさがあるようなデザインがマッチします。
そんな作風が得意であり、かつお届け希望日である10/18に対応可能であるデザイナーとして、フラワーデザイナーは、前澤章人をセレクトいただきました。



フラワーデザイナー前澤



越川さまからのご要望は、



・メインで飾る大きなブーケ1つ、テーブルに飾る小さなブーケ2つを希望
・秋らしく華やかな色味
・お花は大ぶりのものよりも中くらいの大きさと小花が散りばめられた感じが好き
・コスモスは出来れば入れてほしい
・ピンクや黄色も入ると嬉しい
・イベント後にも少しでも多くのお客様に見て頂きたいため持ちの良いお花をお願いしたい



と頂戴いたしました。



2. 花の仕入れ(お届け日2日前)





オーダーをいただいたら、フラワーデザイナーはお客様お一人お一人のために仕入れをします。
花き市場は毎週月・水・金に開かれており、今回のお届けは、10/18(金)であるため、10/16(水)に仕入れ。鮮度のよいお花をお届けするために、出来る限り直前で仕入れます。

当日朝、市場で花を買う方法は2つ。
ひとつは、仲卸からの購入。
もうひとつは、セリでの購入です。

どちらの購入方法も、仲卸業者さんとの長年の関係構築や、品質と価格を見極める知見が必要です。そしてセリに関しては、自店の売上額などある一定のラインを超えた花屋にしか、参加の権利が与えられていません。

デザイナー前澤は、仲卸からもセリからも花材の購入をしています。



仲卸の様子(太田花き市場)



セリの様子



前澤はいつも、朝4時半頃には市場に到着し、仕入れているそう。

「良い花ってみんな欲しいから、早く市場に行かないとなくなってしまうんですよね」

“良い花”とは、色艶が良く持ちのよさそうな、魅力を感じる花だといいます。

例えば、「赤いバラ」一つとっても、「この生産者さんのは持ちが良い」「今年の秋はこの生産者さんのバラは調子がいい」といったように、違いがあるそう。

花の色艶の良さは、私たち一般人で見分けがつく人は少ないかもしれません。持ちが良い花だったかどうかも、送り主であるお客様にはわからないこと。
楽をすれば、売れ残った花を適当に安く仕入れ、それを通常価格で販売することもできるはず。

しかし、デザイナー前澤は、色艶の良い花材、そして持ちの良い花材を仕入れるために、決して楽をせず、心を込めて仕入れを行なっていました。

「越川さまのオーダーは、イベント後にも来店されるお客様に長く見ていただきたいとのご希望だったので、コスモスはまだ蕾のある、これから開花を楽しめるものにしました。
それとケイトウ。これは本当に良いものが仕入れられました!とても持つと思います」





購入する花材を一時取り置きしておく棚。仕入れの最後に一括清算します



そして仕入れのもう一つのポイントが、仕入れ値です。
いくら良い花でも、仕入れ値が高くてはお客さまに喜んでもらえるものをお届けできません。

「市場に到着したらまず、朝7時開始のセリに出される予定の花材を確認しておきます。
目当ての花材がセリに多く出される場合などは、セリで安く仕入れられる可能性が高いので、仲卸では仕入れずにセリで仕入れ。逆に量が少ない場合は、セリでは高くなる傾向になるので、仲卸で仕入れ。など、状況によって判断し、良い花を安く仕入れられるようにしています。」

セリの価格は変動的。花材の量を見ていくら程になりそうかは、長年の経験による予測を立てます。

「あと、セリだと50〜100本以上と仕入れの量が大きくなってしまうので、少しだけ仕入れたい等の場合も、10〜20本の量で仕入れられる仲卸を利用します。」

仲卸とセリでの仕入れをうまく使い分け、良い花をいかに安く仕入れるか。そこには、20年以上も花屋を営むデザイナー前澤の知識と経験が詰まっていました。





3. 制作する(お届け日前日)



仕入れの翌日、フラワーデザイナー前澤の店舗へ行くとすでに“水揚げ”済みの新鮮な花材が並んでいました。





水揚げとは…
切り花にしっかりと水を吸わせる作業のこと。
市場の切り花は長時間水につけられていない状態であるため、市場から仕入れたらすぐに水揚げをし水分を全体に行き渡らせ、花の持ちを良くします。



まずは、お客様にいただいたご予算から、どの花材を何本入れて制作するのか等を決め、越川様のご希望にそったイメージを具体的に固めていきます。



使用する花材をノートに細かくメモする前澤



そして制作。
フラワーデザイナー前澤の感性で、花がみるみるうちに束ねられていきます。






ちなみに、束ねる時のコツを前澤に聞いてみると、「まずは主役と脇役を決める」とのこと。主役を決め、その主役を引き立てるように脇役を配置していくそう。今回だと、コスモスが主役、そしてケイトウ(オレンジ)、マム(黄色)、バラの実(赤い実)などが脇役になるそう。

さらに越川さまからはチャットにて、「日本料理 越川」で生ける花瓶のサイズも伺っていたため、前澤の店舗にある容器の中でそのサイズに近いものを探して用意し、花瓶に生けられた時のバランスも見ていきます。





メインの大きなブーケ・小さなブーケ1つは、壁際に置くものになるので前面が綺麗に見えるような形に。もう一つの小さなブーケはテーブル中央に置かれるものなので、どこからでも綺麗に見えるようにラウンド状に。

そのようにして、越川さまのチャットの情報から花が飾られるシーンを具体的にイメージし、ベストな形で飾られるよう、ブーケ3つが制作されました。

コスモスをメインに用いて、ピンクや黄色で華やかに。紅葉した葉物や実物、ねこじゃらしのような見た目の青チカラシバも入って秋満載。持ちの良いケイトウやマム、これから花咲く蕾のコスモスで、長く楽しめるブーケです。





フラワーデザイナー前澤より完成と発送のご連絡



4. 梱包する(お届け日前日)



丹精込めて仕入れて制作しても、配送時に崩れてしまっては元も子もありません。前澤は、箱に花を詰めて補強しては箱を揺らし、また補強して揺らし、と、配送中に多少の衝撃があっても崩れないか何度も確認しながら梱包していました。これまた大変そうな作業です…。





伝票を貼って梱包完成。お店の入り口で集荷を待つお花。なんだか愛おしい姿です。





5. お届けされた様子



そしてその翌日(お届け日当日)午前中、お届け先である「日本料理 越川」さまへ伺いました。
お花は、しっかりと届いておりました。お花の梱包を開ける時間。とてもワクワクする時間です。





お花はもちろん、型崩れなく綺麗な状態。越川様が早速お店の花瓶に生けられました。
コスモスや草花の、季節感あふれる可愛らしい雰囲気がお店の内装にぴったり。けれども日本料理店らしく、和も感じられるテイスト。店内がさらに明るく華やかになりました。







最後は、お店の3周年パーティーの様子も少し見させていただきました。
笑顔のお客様と、お客様と楽しそうにお話される越川様ご夫妻、美味しいお料理、そしてその空間を華やかに彩るフラワーデザイナー前澤のブーケ。本当に素敵で幸せにあふれた光景でした。






仕入れ、制作、お届け。すべての過程で込められた想いに、取材をしながら触れました。

フラワーデザイナーの「この良い花材は長く楽しんでもらえそうだ」という仕入れ時の想い。「お客様に喜ばれますように」という制作時の想い。そして越川様の元へ届き「来店されるお客様を華やかにお出迎えできますように」という越川様の想い。

オーダーメイドフラワーならではの暖かさを肌で感じ、私自身も勝手に幸せな気持ちにさせていただいた取材でありました。

大変長くなりましたが、ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
Sakaseruではすべてのフラワーデザイナーが心を込めて仕入れ、制作をしております。お取引先様のお祝い、ご友人ご家族のお祝いに、たくさんの気持ちをのせてお花をお届けいたします。
お花のオーダーはこちらからどうぞ。



デザイナーを選んでオーダーメイド



日本料理越川
東京都文京区、夫婦で営む日本料亭。店主・越川和久が豪州・スイス・フランスの日本国大使公邸料理長として十年半勤め、日本料理の食材に苦心して過ごした海外での経験を活かし、生み出した数々の料理を元にヨーロッパのテイストを加えた独自の会席料理を提供する。
一品一品心を込めた他にはない手作りのお料理と、温かく家庭的なおもてなしで、お客様をお迎えいたします。
http://nihonryori-koshikawa.jp/

この記事を監修した人

株式会社Sakaseru代表取締役

小尾龍太郎

1982年生まれ。プログラマーとしてドワンゴやmixi等のIT企業に従事した後、新宿の花屋をITの力で立て直し、六本木の花屋フラワーキッチンを設立。より良い花贈りを実現する為2015年株式会社Sakaseruを起業する。 詳しく見る

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