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お花の上手な贈り方

はじめに。

こんにちは。
Sakaseru代表の小尾(オビ)と申します。
Sakaseruは元々六本木の小さな花屋からスタートしました。
営んでいた六本木の花屋

元々全く異なる業界から花業界に飛び込み、お花についてたくさんの事を学ばせてもらっている中で、
「お客様がこんな風に花を贈られたらもっと素敵なのに」
と感じることがあります。
花は大切な機会に贈るものですから、折角贈られるお花が、より良いものでありますように。
その様な想いで、こちらのページでは花屋から見た時の、上手なお花の贈り方や、少しだけお得な情報を紹介いたします。
ご公演に伴う楽屋花や祝い花から、大切な方へのギフトまで、あらゆる花贈りに使える事ですので、是非御覧下さい。

目次

鮮度の良いお花の贈り方

Sakaseruからお届けするお花の殆どは、
火・木・土曜日着が一番鮮度が良く、長持ちします。
その理由を紐解いてみましょう。
実は日本の全ての花の仕入れは、毎週月・水・金曜日に行われています。
週に3日間だけなんて、なんだか不思議ですよね。
どうやら日本に花が流通するようになってからの決まりのようです。
大田市場セリの様子

花のセリに参加する花屋は、早朝市場で花を競り、仲卸で買う花屋は市場内の仲卸で仕入れます。
仲卸も基本的にはセリで花を仕入れますので、全ての花屋は月水金の三日間に花を仕入れます。
大田市場内仲卸の様子

Sakaseruの殆どの花は仕入れから制作後、
配送業者様を通じてフラワーデザイナーの店舗やアトリエから発送されます。
フラワーデザイナー店舗

発送された花は翌日に届きますから(離島は除きます)、結果的に、月水金に仕入れた翌日、
火木土曜日着の花が一番鮮度が良い、ということになります。

とはいえ、ご公演や大切な日があるにも関わらず、無理に火木土着でご注文されるのは現実的ではありませんよね。
それ以外の曜日に到着する花は鮮度が良くないのか?
そこはご安心下さい。
Sakaseruのフラワーデザイナー達は徹底した花の管理を行っています。
彼らは花の制作のプロであり、仕入れ、花の管理のプロでもあります。
仕入れた花はバクテリア(花の寿命を短くします)を丁寧に除去し、大切に仕入れた花ができる限り長生きするように手入れをしています。
どの曜日にお届けする花であっても、最大限鮮度の良い商品をお届けするようにしていますが、
もしある程度ご到着の曜日を選べるようでしたら、火・木・土曜日着をおすすめいたします。

花贈りはオーダーメイドがオススメ

オーダーメイドの花は、お届け先様の心にしっかり残りますので、オススメです。

私が花屋を営んでいる時に一番多かったのが、
「送別会なのでとりあえず3千円の花束を。」
「取引先のお祝いなのでとりあえず3万円の胡蝶蘭を。」
この様な通り一遍のお花のご注文でした。
花屋から見ると、実はこの「とりあえず」の頼み方が一番勿体無いのです。
何故なら、花は皆さんの愛や想いを込めることによって、オンリーワンの贈り物になるからです。

みなさんが今までもらったギフトの中で、どの様な物や体験が思い出に残っているでしょうか?
恐らくその多くが、ギフトしてくれた方の想いが感じられるものなのではないでしょうか。
ギフトしてくれる為にどれだけ考えてくれたか。想いを込めてくれたか。
例え物が無くなったとしても、その想いは私達の心に残るはずです。

花は、その想いをかんたんに込められるギフトです。

公演内容のフライヤーのイメージ。


演者様ご本人をイメージした花


フリマアプリ運営会社様への花


それぞれ全く異なる雰囲気のオーダーメイドの花たち。
個性があって素敵ですよね。
これらの花には全てお客様の想いがたくさん込められています。
お届け先様が演者様であれば、公演時に、「ファンの想いを受けて頑張ろう!」
ご家族や大切な方であれば、「いつも気にかけてくれてありがとう。」
法人様であれば、「会社の節目にお祝いの想いをありがとう。」
それぞれのお届け先様が異なったとしても、花に託された想いは届きます。
胡蝶蘭やカタログの既成のお花もとても素敵ですが、正直、花に付けられたプレートにのみ目が行ってしまう。これが現状だと私は思います。(胡蝶蘭は◯万円の物を贈っていますと、価格がわかることが強みでしたが、現在は販売価格も下がっていますので、あくまでも価格に関しては意味を成さなくなっていると私は思います。)特別目立たなかったとしても、花のお色味や雰囲気などは、お届け先様に必ず届きます。何故なら、お届け先様が一番ご自身のことを把握されているからです。

先日お客様からこんなお言葉を頂きました。
「初めてお花というものを贈りました。オーダーをお願いする際に、どのように頼めばいいのか、何を伝えればいいのかわからず、お花レポ(でしたでしょうか)で皆さんがどのようにお願いをしているのかがとても参考になりました。フライヤーをお見せするとか、キーワードとなる語をお伝えするとか、贈りたい相手の写真を送るとか、そういった方法があることを初めて知りました。そういう点で、初めてお花を送る方にはとても親切だと思いますし、チャットでデザイナーの方と直接お話できるというのは安心感があるのと、細かな要望がある方には満足度が高いのだろうと思います。 またぜひオーダーをしたいと思っています。今度は違った雰囲気にしたいと思うので、別のデザイナーさんにお願いしようかなとも考えています。雰囲気でデザイナーさんを選べるというのもとてもいいなと思います。」(原文ママ)

私はお客様のお言葉を頂戴して確信しました。
「花に想いを込めることを当たり前にしたいと。」
「より気軽に花に想いを込められる仕組みや環境を一般化したいと。」

せっかく同じお金をお支払いされるのであれば、より心に残る花を贈りたいですよね。
ほんの少しであっても、お届け先様にまつわる事を、オーダーの際にお伝え下さい。
皆様の想いの込められた花は、必ずお届け先の心に残りますので、
是非お花屋さんでは、オーダーメイドでのご注文をしてみて下さい。
(Sakaseruでご注文頂けたら更にうれしいです。。!)

花の料金はどのように決まるのか?

アレンジメント、花束やスタンド花の価格は、
花1本あたりの単価×本数+資材費用+配送料+経費
これで決まります。

花の値段って中々分かりづらいですよね。
私が花業界に入った際に、一番はじめに疑問に感じたのが「花の値段」でした。
どうしてこんなに分かりづらいのだろうと。
毎日3食のご飯と異なり、花は特別なものですから、触れる機会も少ない。
1輪70円の薔薇と、1輪300円の薔薇の差が普通は分からない。
もしかしたら、この様な状況が花の価格が伝わらない一端かもしれませんし、 皆様に伝えていくことがSakaseruの仕事の一つだと考えています。

今回は、花の価格に対しての不安を、少しでも取り除きたい。
そんな想いでご紹介いたします。

まずはじめに、こちらは1万円のオーダーの内訳です。
※あくまでも例になります。花屋によって異なります。

花仕入れ費 ¥3,300
資材費(花器や梱包材、ラッピングなど) ¥500
送料 ¥1,500
立て札 ¥300
経費 ¥4,400
合計 ¥10,000

それぞれの項目に差はあるかと思いますが、おおよそこの様な内訳になると思います。 経費を除いた内、大きな金額としては、「花仕入れ費」と「送料」になります。
まさに、この2つの項目こそが、皆さまにお花をお届けする際の花のボリューム、そしてスタンド花の価格に関わってきます。
それぞれ見ていきましょう。

「花仕入れ費」

仕入れ方法の一つでもある、花のセリは「セリ下がり」と呼ばれる仕組みが採用されています。
最初に設定された価格から、時間と共に値段が下がる仕組みです。花屋が入札をして売り切れるまで価格は下げられ、最終的には1円になります。
1円でも買い手がつかない場合、市場の方が頑張って、「買って下さい!」と声に出し、花屋に売るといった形です。

分かりやすいのが「母の日の赤いカーネーション」です。
母の日といえば、赤いカーネーションが思い浮かびますよね。これは、花言葉の「母への愛」に由来しているそうです。
母の日はカーネーション、それも赤色が沢山売れますから、花屋も欲しがります。
ということは、価格が下がる前に入札が集中するわけです。つまり、高い値段で花屋は仕入れなければなりません。
通常時の何倍もの金額で仕入れる必要が出てきます。
花屋は、販売価格の内、仕入れ費用を全体の約3割程度に抑えたいはずですから(経費を削る花屋もいます)、一本あたりの価格が高いカーネーションは、
商品になった際に、結果的に本数を少なくする必要があり、ボリュームが少なくなります。

ここがポイントです。
花屋が自分の眼で品質の高い花を、安く仕入れることが出来れば、同じ仕入れ費用でより多くの花を仕入れることができる。
結果的にお客様へも、ボリュームが大きく、デザイン性に富んだ花をお届けできる。
Sakaseruがオーダーメイドでお承りしている理由の一つが、実はここにあります。
お客様の想いを形にする際に、全て花屋自身でオーダーメイドの仕入れをすることによって、仕入れ値のコントロールが出来るからです。
Sakaseruのフラワーデザイナーは制作のプロであり、仕入れのプロでもあります。
セリで最良のものを安く仕入れる能力があるフラワーデザイナー。 最高峰の花づくりをする生産者から直接仕入れるフラワーデザイナー。
仕入れ・デザイン・制作。これら全ての工程を高いレベルで実現するのがフラワーデザイナーです。
誰かに決められた、既成のデザインの商品を作る場合、先程の花の相場の話がありますので、花屋自身で仕入れのコントロールが出来ず、 どこかで妥協しなければいけなくなってしまうのです。
何より、お客様のご要望やお届け先さまの事に想いを馳せながら仕入れをすることが、フラワーデザイナーの喜びでもあります。

「送料」

配送は、ヤマト・ゆうパック等の配送業者さま。花屋による直接配達。これら2つに分けることが出来ます。

配送業者さまによる配達 花屋による直接配達
大きさ制限 ダンボールの最大の大きさまで。
最大で80cm〜1m弱四方のサイズ
車に詰める位の大きさまで
料金 ¥1,500〜¥4,000 花屋の可動費・距離による
配送地域 日本全国 花屋の現実的に配送可能な範囲
破損リスク 稀に配送事故(花をひっくり返してしまうなど)の可能性 花を丁寧に配送するので皆無

それぞれの状況を簡単に整理してみました。
配送業者様は日本全国、決められた値段で発送出来る一方、ダンボールの最大サイズが決まっているので、デザインに制限が出る。わずかながら配送事故の可能性がある。

花屋による直接配達は、配送地域は限られるが、サイズの制限が実質無いので、サイズ制限にとらわれないデザインが可能。花を丁寧に発送するので皆無。配送の可動費が花屋によってばらつきがある。

このようなメリット・デメリットがあります。

さて、公演に伴うお花で多い「スタンド花」。こちらはサイズの制限・回収の観点から、花屋が直接配達する事になります。
スタンド花の料金が高いのは、直接配達・回収に伴う稼働費がかかってくるからです。
例えば、公演会場に納品して戻ってくるまでに1.5時間。回収も同様に1.5時間かかった場合、3時間分の可動費と交通費がかかってきます。
一人で営業している花屋であれば、その間、開店休業状態となります。納品・回収時間は厳密に決められているケースが多いですから、その時間は予めブロックする必要も出てきます。
こういった状況から、配送料の高騰と共に、スタンド花の料金は高くなります。

Sakaseruでは、商品・配送地域によって2つの配送方法を使い分けています。
大切に作った商品ですから、お届け出来る範囲は直接配送することも御座いますし、スケジュールや地域の観点から配送業者さまにお願いすることもあります。

最近はECサイトなどで、送料無料が一般化されつつありますが、無料分はどこかで相殺する必要があります。
花であれば、無料にした送料分を、花の仕入れ、あるいは経費を削るといった具合です。
Sakaseruは全ての商品に対して送料を頂戴しています。花の品質や本数を減らして、中途半端なものをお届けしたくないですし、所属するフラワーデザイナーにも幸せになってもらいたいからです。

今回は花の値段に関してお伝えさせて頂きました。

公演の花は
なぜ回収を求められるのか?

一部の公演で花の回収が必須な理由は、企画運営会社様の費用が掛かるからです。
Sakaseruが実際に企画運営会社様に状況をヒアリングしたことがありますので、そちらの内容とともに状況をご紹介します。
※運営会社様によって異なる部分はご了承下さい。
まずは、企画運営会社様が公演を開催するまでの流れを見ていきましょう。

①公演企画は2年〜1年半前に企画が立ち上がります。

②次に会場(ハコ)を確保します。最近は公演数に対して会場が不足していることから確保が困難なようです。企画の立ち上げと共に会場の確保も動き出します。

③公演に伴う演者様のオーディションを行います。配役決定後稽古を行います。

④遅くても公演開催3ヶ月前にはチケットが売り出されます。

⑤その後、舞台の仕込みや設営。通し稽古(ゲネプロ)を経て本番となります。

長い時間とそれに伴う費用をかけて数々の舞台が公演されています。
ここからが、花の話です。
本番を迎えた当日、皆様や、舞台関係各所から花が贈られてきます。それでは、贈られてきた花は誰が管理するのでしょうか?それは、企画運営会社様がその日の為に雇われる外注業者様の方たちが行います(※運営会社様によって異なります)。仕事が増えれば増えるほど雇うべき人数は増え、その分費用が掛かってきます。その方たちの仕事内容は、

- 届いた花の梱包を開け、設置する。
- 梱包材を破棄する。
- 胡蝶蘭など花粉の多い花は、発生元の"おしべ"を切る。(来場者の服に花粉がつかないように)
- 散った花粉・花びらの清掃をする。
- 破棄するために、「花」「オアシス(吸水性のスポンジです)」「器」を分別する。
- 分別したものを袋に詰め破棄する。事業者様の出すゴミは費用がかかります。

いかがでしょうか。花が届くだけでこれだけの仕事が発生します。会場側からは、原状復帰を求められますから、花を含めた全てを綺麗にして撤収する必要があります。
沢山届くお花は、その全てを演者様・スタッフの皆様が持ち帰ることが出来ないので、どうしても余ってしまう分は、破棄されてしまいます。
企画運営会社様は花に関して次の2つの費用が掛かってきます。

①花を管理する人材の雇用費
②花を破棄する費用

既に公演自体に費用を使っている分、出来るだけその他の費用は抑えたいですから、せめて②の破棄する費用だけは、「回収によって減らしたい」。
これが、一部の公演で回収が必須な理由になります。

ここで、花屋としてのジレンマが発生します。アレンジメントの回収を行わない限りオーダーを承れない。回収に伴う費用を考慮すると利益が出ない。結果としてオーダーを失注してしまう。こういった事が発生してしまいます。
しかし、私達Sakaseruが失注よりも問題に感じていることは、

お客様が沢山の想いを込めて贈った花。
花屋が仕入れから制作まで心を込めてお作りした花。
生産者が美しく育てた花。

沢山の人の想いがこめられた花が、その一生を最後まで全うできずに破棄される現状があることです。
花の破棄問題に関しては、Sakaseruが近い将来何らかの手を打って解決します。しかし、すぐに実行出来るだけの余力が無いのが実状です。
ですから、Sakaseruでは、ご公演に伴うお花は、お客様によるお持ち帰りをお願いしています。
観劇後、お持ち帰りの負担がかかってしまうことは申し訳ございません。
折角想いを込めてお贈りになられた花ですから、是非その余韻をご自宅でも楽しんで頂きたい、そのように考えています。
私達Sakaseruは、花の一生を最後まで全うできる活動を

「セカンドライフフラワー」

と名付けました。
花が一生を全うすることが出来れば、お客様・企画運営会社様・花業界、全員が幸せになると考えています。
この活動は私達だけでは実現できません。花を贈られる皆様のご協力が必要になってきます。
その第一歩として、是非お持ち帰り可能なサイズの花は、ご自宅でもお楽しみ頂けましたら嬉しいです。
今後の公演に伴う花贈りの未来が更に明るくなると信じています。

なぜ花の指定をすると
値段が高くなるのか?

アレンジや花束に使う花の指定をすると、専用の仕入れが発生するため、商品の値段が上がります。
もう少し詳しく見ていきましょう。

例えば、冬に「ヒマワリ」を使ったアレンジメントのオーダーを頂戴したとします。生産状況にもよりますが、冬にヒマワリを手に入れることは可能です。しかし、花は1本単位で仕入れることは出来ません。花屋の仕入れは、「ロット」と呼ばれる単位で10本や30本などのまとまった量で仕入れる必要があります。花を卸す仲卸や生産者は少量の花を送るためだけにオペレーションを組めない&配送料をかけられないからです。

このようにして、冬に30本のヒマワリを仕入れたとします。オーダー頂いたアレンジメントに10本ヒマワリを使ったとすると、残り20本は他の用途で販売する必要が出てきます。
しかし、冬にヒマワリは売れません。そうなると、残りの20本のヒマワリは、全てロス・廃棄となります。
ここがポイントです。

・花はロスさせたくないですから、「他で売れない冬のヒマワリは、一つの注文で使い切ってしまいたい」。結果的にその注文に必要なヒマワリの本数が多くなる。

・冬のヒマワリがセリに出てこなかった場合、「花の料金はどのように決まるのか?」にも記載があるように、セリ下がりの原理が効かず、往々にして値段の高い仕入れが必要となってくる。

以上の理由から、花の指定をすると、商品の値段が高くなります。これは例えば、一つの商品で5色や7色使いたい。そういったオーダーに関しても同様のことが言えます。

とはいえ、どうしてもこの花が使いたい、といったシーンはありますよね。私も家族に花をギフトする際には特定のお花をお願いすることがあります。その場合、どうしてもご予算が折り合わなかったり、仕入れそのものが難しい場合は、他の似たお花のご提案をさせて頂きますので、ご検討頂けましたら幸いです。

最大限お客様に寄り添ってご提案させて下さい。