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「好きなことをやり続けて生き抜きたい」 声優・最上みゆうが結果を出し続ける理由

この度インタビューにご協力頂いたのは、アニメーション、ゲーム、テレビドラマ、2.5次元舞台、企業ナレーションまで……幅広く声優・女優としてご活躍される最上みゆうさん。
身長142cmという身長にぴったりな、とても可愛らしいお顔立ち。溌剌とした笑顔と口調。そのすべてにエネルギーを感じさせるような、お話していて元気をもらえる方です。
今回はファンの方からSakaseru通じお花をお届けさせて頂いたご縁で、そのエネルギーの向かう先、お仕事に対する人一倍の情熱と、ファンの方へのお気持ちを伺うことができました。

声優・女優のお仕事を何より愛する最上さんの原点から、現在目指すものまで。最上さんのお言葉を交えて、お伝えさせて頂きます。



お芝居への目覚め、転機になったアイドル活動



もともとアニメや漫画は好きだったそうですが、演技の楽しさに目覚め、声優を目指し始めたきっかけは、中学時代の国語の授業でした。

「『走れメロス』の、朗読テストのようなものがあったんです。何回でも挑戦できて、その度に先生が点数と、アドバイスをしてくれるっていう。それがすごく楽しくて!
学年で1番になるまでやりました」

勉学に熱心なタイプではなかったそうですが、「好きなことに一直線」だという最上さんは、そのテストに燃えに燃え、演技の面白さに目覚めます。高校を卒業した後は演劇系の専門学校に進みました。

ご家族の反対はなかったのでしょうか。

「家族から反対はされませんでした。『やりたいことやってみたら』という反応で、むしろ『そういうことを言い出しそうだったから』と、そのための学費も準備してくれていました」

ご家族の理解も後押しとなり、学生時代、最上さんはのびのびと学び、積極的に学内オーディションに挑戦します。
そしてたゆまぬ努力からか、最上さんが生来持つ魅力ゆえか、「特別な理由は思い当たらない」としながらも、数多くのオーディションで選ばれ続けました。

「お陰で、事務所にも声を掛けて頂くことができたんです」





順調な滑り出しを見せた最上さんのキャリアの中で、在学中、一つの転機となった仕事がありました。
声優アイドルグループ「AGC38」としての活動です。
それはスマートフォンゲームや、そのキャラクターとしてのステージ出演といった、メディアミックスを前提とした大々的なプロジェクト。そのメンバーとして、選ばれたのです。
しかし演技を学びたいと学校に入った最上さんにとって、アイドル活動はすんなり受け入れられるものだったのでしょうか。

「正直に言うと、始めは抵抗感がありました。アイドル活動はこれまで考えたこともなくて、歌は好きですがうまいわけでもないですし。ステージに出るのが恥ずかしかったんです」

そう言いながらも、最上さんはそこで “総選挙" 38人中4位という結果を出します。何事にも前向きに、積極的に取り組んでいく姿勢が功を奏しました。
その順位は、Twitterでの活動が大きかったそうです。

「担当キャラクターは王道のアイドルタイプではない子だったので、少しでもファンの方を増やすため、Twitterをとにかくこつこつ更新しました」

“こつこつ頑張る”――現在も、LIVE配信のSHOWROOMで100日以上連続配信を続ける最上さんの強みが、この時も結果に結びつきました。
グループでは臨機応変さも求められ、時にはステージ直前にフォーメーションを決めることもあったそう。そんな時にも、日頃、ダンスや歌に真面目に取り組んでいた姿勢が評価され、最前列で歌うことができました。

「大きなプロジェクトだったので、本当に様々なメディア、様々な形でお仕事をさせてもらいました。
この頃の経験は自分にとってとても大きく、今応援して下さっている方の中で、この時代に知って下さった方も多いです」



「舞台もやってみたい」事務所の移籍とフリーへの道



事務所に所属したあとは順調に活動の幅を広げていた最上さんでしたが、次第に事務所移籍を考えはじめます。理由は、舞台でのお芝居に興味を持ったことでした。

「最初に所属させて頂いた事務所は、声優としての仕事を沢山頂ける半面、方針として舞台出演のオファーはお断りしなければならないことが多かったんです。そこに事務所新設の立ち上げメンバーとしてお声がけ頂いたことも重なって、最終的には移籍することになりました」

まごうことなき円満移籍後は、初期メンバーとして事務所全体で推してもらうことができ、一層精力的に仕事に取り組みます。前の事務所とは違い、今度は舞台系の仕事に強い事務所だったため、当初の「舞台をやりたい」という希望は十分に果たされました。

そうして、アイドル活動、舞台での活動を通じ「必ずしも“声優”という形にこだわらなくてもいいんじゃないか」という考えが、最上さんの中で固まっていきます。

「舞台の仕事から声優の仕事に繋がることもありますし、芸能界は結局『色んなことができる人が選ばれる』と思っています。今ではどんな仕事でも、芸能のお仕事を続けていけることならやっていきたいです」

そうしてより“色んなこと”のできる環境、フリーへの転身を2019年初頭に決心します。
実際、現在は周囲から声を掛けられて仕事が決まることが多いそうです。

「なんか呼んじゃう、とよく言われます。
この業界の方は『この人と仕事をしたい、と思える人と仕事をしたい』と言いますから、自分がそうなれていればいいですね」

そのために意識していることはあるのでしょうか。

「やりたいことや、できることを常に自分から発信するようにはしています。SNSだったり、現場でのお話の中だったり……最近出演させて頂いた2.5次元舞台も、『2.5次元系のお仕事をしてみたい』と口に出していたら、それを見た知り合いの方が声を掛けて下さいました」





やりたいことをやりたいと言うこと、そして次に繋がる結果を出すこと。その繰り返しが、今の最上さんを形作っています。



今、目指すもの



「私、あんまり休みはいらなくて、ずっと動いていたいタイプなんです」

そう言う最上さんは、スケジュールを見ては、空いたところに何か仕事が入れられないかを考えると言います。
その原動力は何より「仕事が好き」という気持ち。

「声優以外の仕事をしている自分が想像できないんです。
学生自体の友達から他の仕事について聞いて、自分の生活に当てはめて考えても、『違うな』と思ってしまいます」

最上さんにとってのお芝居、演技の面白さとは何なのでしょう。

「やっぱり自分以外の人になれる、というのが一番です。例えば、私は絶対魔法使いになれませんが、お芝居の中だったらいくらでもなれます。それが毎回刺激的で、すごくわくわくするんです」

熱っぽく話す一方で、「いつ途切れるかわからない仕事です」と、ドライな視点も持ち合わせます。

「だから目標としているのはとにかく『この仕事を続けること』。
今はこういう人になりたい、というより、『自分ならこういうことができる!』と自信を持って言えるものを少しずつ集めながら、好きなことをやり続けて最後まで生き抜きたい。そのために頑張りたい、という気持ちなんです」



ファンの方へ



お花を贈って下さる方、それ以外に応援して下さるファンの方へ、お気持ちを伺いました。
最上さんの言葉で、お伝えします。

「毎日感謝しています。皆がいなければ、“最上みゆう”という人は存在していませんし、仕事も繋がりません。一人じゃできない仕事なので、一緒に成長してきてくれて本当にありがとうございます。

お花なんて、初めてもらった時は『私ももらえた!』と感動でした。舞台に出始めの頃、いつかもらえたら、と思っていたので。

感謝が下手で、伝わってるか不安なのですが、本気です。これからも一緒に成長していきたいと思います……身長はのびないんですけど!笑」





取材を終えて



冒頭にも「元気をもらえるような」と書きましたが、まさにそんな、明るくエネルギッシュな方でした。しかもそれはお人柄というだけでなく、「最前線で活躍する方は皆、エネルギッシュで前向きだから、自分もそうありたい」という明確な意思も。
そんな親しみやすいお人柄と、はっきりした目的意識という、良い意味でのギャップがますます最上さんを魅力的にしていました。そこに溝はなく、目的のため周囲を味方に巻き込みながら進んで行く最上さんは、見ていてとても気持ちが良いのです。

ファンの方に対しても、感謝と共にどこか家族のような、近い距離の言葉。まさに「一緒に成長」されている意識がそうさせていると感じます。私達取材陣にもその暖かさは伝染して、嘘偽りなく、「最上さんとなら一緒に仕事をしたい」とお伝えしました。

最上さん、この度はお忙しい中インタビューにお答え頂き、本当にありがとうございました。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。また今後のご活躍、心よりお祈り致しております。

* * *

【今回インタビューさせて頂いた方:最上みゆう(@sh_miyuu)さん】
次回出演予定は、
オメガ東京にて上演「ぼくのほんとう話」
中野あくとれにて上演「◯◯ステップ(仮)」など。
チケット等詳細はこちらからご覧下さい。

[ぼくのほんとうの話]11/3〜11/10
https://ikkancreatingworks.wixsite.com/website-1

[◯◯ステップ(仮)]11/4(公演期間は11/1〜11/4)
https://www.quartet-online.net/ticket/marust?m=0ndhhif


※こちらの公演は終了致しました。



【取材・執筆】Sakaseruアスカ
【撮影】Sakaseru小柴

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